・質問  当社では人手不足対策として高齢者の採用を行っていますが、高齢者社員に対して転倒防止などの安全配慮を特にしなくてはいけないと聞きますが、 どういうことなんでしょうか?
・回答
 三重県津市のテーマパークの建設現場で安全対策を怠ったとして、津市労働基準監督署は、2019年12月10日、労働安全衛生法23条(事業者の講ずべき措置)違反の疑いで、建設業者と同社の現場監督の男性を書類送検しました。工事現場通路の仮設門に強風対策で取り付けるワイヤーを地面から約5センチ浮いた状態で設置し、作業員が転倒するおそれがあったにもかかわらず、通行を禁止するなどの防止措置を講じなかったため、作業に当たっていた70代の男性がワイヤーにひっかかって転倒し、頸椎損傷の重傷を負ったといいます。
 転倒防止措置の不実施での送検はめずらしいですが、いつ同様の送検事案が生じても不思議ではありません。そもそも転倒災害は、休業4日以上の死傷災害で最も件数の多い災害で、例年、全労働災害の約20%を占めています。加齢により身体強度や運動機能が低下する高年齢労働者の増加に伴って、目立って死傷者数が増加している災害でもあります。転倒が重大な事故につながることのないよう、各職場で転倒防止措置を講じ、対策を徹底することが必要となるでしょう。
 厚生労働省と労働災害防止団体は、転倒災害を減少させるため、「STOP! 転倒災害プロジェクト」を推進しています。 次のような観点から転倒防止措置を講じることが推奨されていますので、これを参考に、改めて貴社の職場の状況、作業の仕方を見直してみては如何でしょうか?
【設備管理面の対策】
 歩行場所に物を放置しない/床面の汚れ(水・油・粉等)を取り除く/床面の凸凹、段差等の解消
【転倒しにくい作業方法の指導】
 時間に余裕を持って行動/滑りやすい場所では小さな歩幅で歩行/足元が見えにくい状態で作業しない
【その他の対策】
 作業に適した靴の着用/職場の危険マップの作成による危険情報の共有/転倒危険場所にステッカー等で注意喚起/体操による筋力維持・アップなどの転倒防止策。



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