No.91 「契約社員の業務災害」
 
 みなさん、こんにちは!

 電力不足の中、暑さに閉口する夏の季節となりました。
 寄る年波のせいか、私は最近とみに暑さに弱くなり、頭がジリジリと太陽に照り付けられると薄くなった髪の毛が十分にお役目を果たせないため、「脳味噌が溶け始めているのではないか」とさえ思えてしまうことが随分と増えました。 つまり、記憶力がメッキリ衰えてしまったのです。いや、正確に表現すれば、 「記憶する」というよりも「思い出す」という能力に大分劣化現象が生じて来ているようなのです。
 "たった今まで掛けていたメガネの置き場所を忘れる"、とか、"あることをしようとリビングに行ったらリビングに着いた時にはその用事が何であったのか忘れてしまった"、などなどのことが日常茶飯事的に起きるのです。
 先日もこんなこともありました。

 寝ぼけていたわけでも二日酔いでもなかったのですが、自宅の机に携帯電話を置いたままオフィスへ出かけてしまったのです。そして、そのことに気が付いたのは最寄りの地下鉄駅の入り口でした。
 "あれっ、いつも上着のポケットに入れている携帯がない、落としたのなら大変だ"と思い、家にあるかどうかを直ぐに確認しようと思いました。 そして、無意識に「家に電話をするためにポケットの中をゴソゴソと探って携帯を探している自分」に気が付いたのです。
 それが、"俺ってホントに大丈夫かな?"と真剣に考え始めた瞬間でした。

 記憶力の低下と共に「あれあれ」という単語の使用頻度もグッと上がりました。
 先日も昔の同僚との飲み会で、ある上司のことについて触れようとしました。 然し、どうしてもその名前が思い出せません。"ほらアノ人だよ、あの何とかっていう部に居た人。メガネを掛けて如何にも俺は秀才だという感じの人。何でわからないのかなぁ!ならこの話はやめよう!」と話を打ち切ってしまい、一瞬、気まずい雰囲気が流れてしまいました。

 この話のように思い出せないものの大部分は、人の名前などの固有名詞が多いようです。
 そして、私の場合は、特に思い出せないものが三つあります。 「一つ目は人の名前、二つ目が最近会った人の顔、そして三つ目は・・・・・・・ えーと、うーん、何でしたっけ、ほらあれですよ、あれあれ!」  

 時の流れは、感じ方の差こそあれ万人に平等ですし、加齢現象もまた人によって進行速度が多少違っても、全ての人に平等に現れる現象です。
 私自身の経験では五十を超えたあたりから、徐々に忘れっぽくなってきたような気がします。
 世の中には、いやな事が沢山有りますので、自分の周りの全ての事をしっかりと記憶してたんじゃ、とても生きて行けなくなってしまいます。 だから、多 少の「もの忘れ」はあっても良いのかもしれません。 ある情報によりますと、人間は忘れるから生きて行けるのだそうです。全ての事柄を忘れないでいると、人はその苦しさに狂ってしまうのだそうです。 確かに人間誰しも思い出したくもない嫌な過去があります。そして、もしかしたらもうすっかり忘れてしまっているもっと嫌な記憶もあるのかもしれません。 とすれば、「上手に忘れる」のも人間に備わった大切な能力だと思います。 だから、私もこの「忘れる能力」によって、これからも、しぶとく図太く生き続けて行こうと改めて思ったりしています。

 さて、 前回の「改正「育児・介護休業法」」についての話、如何でしたでしょうか。 今回は、「契約社員の業務災害」についての話をします。

――――――――――◆ 目 次 ◆――――――――――――――
○ 「契約社員の業務災害」
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 契約社員(Aさん)が、仕事中に高所から転落して3カ月ほど入院することとなり、Aさんの入院中に契約期間が満了となるような場合、会社は、Aさんが休業中であっても予定通りに期間満了としてその後の更新を行わなくても問題はないでしょうか。

 労働基準法第19条第1項では、業務上災害による休業期間中とその後30日間について、労働者を解雇することを原則として禁止しています。
 では、有期労働契約の期間満了日が上記期間中に到達する場合、その満了日をもって雇止めを行うことは同条違反となるのでしょうか。

 この点について、行政解釈では、「一定の期間又は一定の事業の完了に必要な期間までを契約期間とする労働契約を締結していた労働者の労働契約は、他に契約期間満了後引き続き雇用関係が更新されたと認められる事実がない限りその期間満了とともに終了する。したがって、業務上負傷し又は疾病にかかり療養するため休業する期間中の者の労働契約もその契約期間満了とともに労働契約は終了するものであって労働基準法第19条第1項の適用はない」としています。
 但し、一言で「有期労働契約」といっても、(ア)純粋な有期労働契約と認められる場合、(イ)期間の定めのない労働契約と同視できるような実態が認められる場合、 (ウ)契約更新について労働者に合理的な期待が生じていると認められる場合 の3つがあります。 (ア)の場合は期間満了とともにその契約は終了するため、解雇に問題はありません。 然し、(イ)、(ウ)に該当する場合は、期間の定めのない労働契約と同様に、業務上災害で休業期間中とその後30日間は解雇できないこともありますので、注意が必要です。


 今回は、ここまでです。



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