No.18 退職金制度
 みなさんこんにちは!
 台風(17号)一過の今日(8月10日)は、本当に暑いですね! オフィスにはクーラーが唸りをあげているのですが、それでも外から暑さが 忍びよります。私の席は、窓際なので特に外の暑さを感じます。 昨日の夜は、友人3人とで痛飲したので、昼過ぎの今でも頭はチョッと痛むし、 暑いしで、今日はもう一つ元気が出ません。 でも、仕事は待ってくれませんので、セッセセッセと片付けております。 "その内、良いことがキッとある"と何時もの口癖を痛む頭の中で、考えながら ひたすらパソコンに向かって文章を作っています。 みなさんも暑さ厳しき折り柄、仕事帰りの「冷えたビール」は、くれぐれも 美味しく飲める一杯か二杯程度にして、お帰り下さい。 決して、私のように"冷えたビールの一杯が二杯になり、ビールが焼酎になる" という愚はおこさないように!
 さて、  前回の「退職金は払わなければダメ?」についての話、如何でしたでしょうか。 今回も、引き続き皆さんが余りご存知ない「退職金問題」についての話をします。 今回は、「退職金制度」について纏めてみました。
 皆さんもこのメルマで、"こういった話を聞いてみたい・教えて欲しい"といったご要望がありましたら、是非ご連絡下さい。 ご質問いただいた内容については、メールマガジンを通してご回答させていただきます。 ご質問・ご意見はinfo@node-office.comからどうぞ。
――――――――――◆ 目 次 ◆―――――――――――――――――――
○ 退職金制度
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  私共の事務所では、人事制度と並んで退職給付制度の見直し、改訂等のアドバイスも主柱業務の一つとしております。つきましては、前からシリーズでお届けしている「退職金問題」につき、様々な角度から報告させて頂いておりますが、今回もこの問題を以下別の角度から纏めてみました。

(1)退職金の機能                          
  終身雇用を前提とする従来型の我が国の雇用慣行下において、退職金は、「雇用定着」や「会社へのロイヤリティ醸成」を強化する、長期的インセンティブの中核として位置付けられてきたわけです。この流れを受け、今でも退職金算出方式の多くは「退職時本給×勤続年数別支給率×退職事由別係数」であり、途中で退職せず、定年時まで勤め上げる長期勤続者が有利になるよう仕組まれています。新卒入社と定年の間のモデル増加指数をみると、賃金(年収)は"数倍"であるのに対し、退職金は実に"30−40倍"ともなるのが少なくないのです。

(2)退職金の見直し方向                       
  このように、退職金は年功賃金カーブそのものとも云えるのですが、昨今は、年功的要素を薄め、退職金の機能を再構築する企業が増加してきています。見直しのきっかけは、退職給付会計の導入や昨今の金利情勢等の財源的な事情があげられますが、むしろ重要なのは、月例給(基本給・諸手当)・賞与が役割・成果主義型賃金に転換することに対する対応措置でしょう。 月例賃金が役割・成果型に転換するということは、「月例賃金(本給)に定昇があり毎年安定的に上昇するという従来の構造を解消することであり、転換後はこれが変動する」ことになります。つまり、この転換により"退職時本給が最高額を示す保証はないから、何らかの形で月例給にリンクした退職金算定方式は破綻する"ということを意味するわけです。

(3)ポイント制退職金方式の導入             
  成果主義型賃金制度に転換する場合は、退職金と月例給(本給)との連動性を絶つことが必要となってくるのですが、この場合多くのケースで、「ポイント方式」による退職金制度に切り替える事例が非常に多くなっています。ポイント制を導入することにより、月例給との関わり合いを絶つことができるばかりでなく、毎年の業績貢献や役割・成果に応じたポイントの累積加算を通じて、月例給・賞与と同様に、能力・成果を重視した退職金に切り替えることができることになるからです。なお、ポイント方式で退職金額を算出するものの、退職時点までポイントを貯めていくという通常の方式と異なり、ポイントを毎年都度精算する「前払い制」を選択する例もあります。しかし「前払い制」は、従業員の業績貢献意欲を「長期から短期的なもの」にシフトすることとなり、また実務的にも「賞与」への繰り入れとして取り扱われるケースが多く、退職金の意味合いは薄くなるのが欠点と云えるでしょう。採用企業数も極めて限られているようです。

(4)追加される雇用獲得を促進する機能                
 さらにポイント方式を導入すれば、設計次第で年功を薄めた退職金にすることが可能ですから、勤続が短いという中途・通年採用者にとっての退職金算出上の不利を抑制する事にも繋がります。従来の「雇用定着」という機能に加えて、優秀な人材を確保促進するという「雇用獲得」機能をももつことになるのです。この機能が、特に昨今の優秀で即戦力となる人材を求める企業に注目されています。

(5)退職金制度見直しの留意点                    
  尚、退職金制度の見直しの視点は、財務上の視点(退職給付会計・退職給与引当金制度廃止)や、各種法令基準(確定拠出年金法、確定給付企業年金法・代行返上スキーム)等、検討すべき領域は広範囲に及びます。従って、短兵急な即断は避けるべきでしょう。然し、企業に十分貢献する社員に対するインセンティブ、あるいは、優秀な社員に長く企業に貢献し続けてもらうための、長期的なインセンティブのためにも、効果的な退職金は今後も人事制度の中核的な役割を果たすのは間違いありません。
 人事制度、退職金制度等は、企業夫々で夫々の社内事情に応じた企業独自で最適な制度を構築すべきです。ここから、ある程度の時間をかけた手作りの制度を作り上げていくことが必要となるのですね。是非私共のような、豊富な経験と実務知識を裏付けとし、真摯な対応とリーズナブルな報酬をモットーとしてご奉仕するコンサルティング・オフィスをご活用下さい。
今回は、ここまでです。

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